網膜色素変性症 – 目の奥で進行する難病を知る

皆さんは「網膜色素変性症」(もうまくしきそへんせいしょう)
という病気をご存知でしょうか?

この病気は、目の奥にある網膜の細胞が徐々に壊れていく遺伝性の難病です。
今回は、当事者である僕がこの見えにくさの原因となる病気について書いていきます。


網膜色素変性症とは

網膜色素変性症は、網膜にある視細胞(杆体細胞と錐体細胞)が徐々に変性し、機能を失っていく疾患です。

これにより、夜盲や視野狭窄、中心視力の低下などの症状が現れます。


主な症状

夜間や暗い場所での見えにくさ(夜盲)
視野が狭くなる(視野狭窄)
色の識別が難しくなる
最終的には中心視力も低下する可能性がある

原因と診断 網膜色素変性症は主に遺伝子の異常が原因と考えられています。
診断には、眼底検査、視野検査、網膜電図(ERG)などが用いられます。
治療法 現在のところ、完治させる治療法はありません。
しかし、症状の進行を遅らせたり、生活の質を向上させるための様々な対処法があります。
タミンAなどのサプリメント摂取
遮光眼鏡の使用
リハビリテーション(歩行訓練など)
視覚補助具の活用


研究の最前線 網膜色素変性症の治療法開発に向けて、世界中で研究が進められています

遺伝子治療
網膜移植
人工網膜
iPS細胞を用いた再生医療

日常生活での工夫 網膜色素変性症と診断された方々は、以下のような工夫で日常生活の質を向上させることができます:明るい照明の利用
コントラストの高い色使いの工夫
遮光眼鏡や拡大読書器、白杖などの補助具の活用
家族や周囲の理解と協力を得る

網膜色素変性症は確かに難しい病気ですが、適切な対処と周囲のサポートがあれば、

充実した生活を送ることは可能です。

この記事が、患者さんやそのご家族、また一般の方々にとって、網膜色素変性症への理解を深めるきっかけとなれば嬉しいです。

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